スーツケースの靴の入れ方｜型崩れしない収納術と便利グッズ

旅行の準備は心躍るものですが、パッキングとなると少し頭を悩ませてしまいますよね。特に、旅行での靴の持って行き方で困った経験はありませんか。

スニーカーだけでなく、大切な革靴や、かさばりがちなロングブーツまで、どうすれば綺麗に持ち運べるのかは悩みの種です。出張であれば、シワにしたくないスーツの入れ方も気になるところでしょう。

また、片側開きのスーツケースの詰め方や、お土産などで増えるかもしれない割れ物はどこに入れるのが安全か、さらに飛行機を利用する際の特有のルールなど、考えるべきことはたくさんあります。

でも、安心してください。これらのパッキングの悩みは、ちょっとしたコツで解決できることが多いのです。例えば、ホテルにあるシャワーキャップや、100均で手に入る旅行用の靴入れといった身近なアイテムが、実はとても役立つんですよ。

基本的なスーツケースへの靴の入れ方

旅行での靴の持って行き方のコツ

旅行にどの靴を持って行くか考えるのは、旅の楽しみの一つですよね。行き先や目的に合わせて靴を選んだら、次はどうやってスーツケースに入れるかがポイントになります。靴を上手に収納する基本的なコツは、「重いものは下に、軽いものは上に」配置することです。

なぜなら、スーツケースは立てて持ち運ぶことが多いため、キャスターが付いている下側に重いものを置くと、走行が安定しやすくなるからです。靴は衣類に比べて重さがあるため、スーツケースの下部、特にキャスターの近くに配置するのがおすすめです。こうすることで、重心が下がり、移動がぐっと楽になります。

例えば、ハードタイプのスーツケースなら、底側（キャリーバーがある方）の下部に靴を置き、蓋側には軽い衣類を入れるとバランスが良くなります。ただし、キャスター付近は移動時の振動や衝撃を受けやすい場所でもあります。このため、装飾が繊細な靴や、絶対に形を崩したくないフォーマルな靴を一番下に入れるのは避けた方が賢明かもしれません。

以上の点を踏まえると、靴はスーツケースの下部に入れるのが基本ですが、靴自体の特性も考えて場所を微調整することが、上手なパッキングの鍵と言えますね。

旅行用の靴入れは100均でも便利

旅行のためにわざわざ高価な収納グッズを揃える必要はありません。実は、100円ショップで手に入るアイテムが、靴の収納にとても役立つんです。手軽に購入できる旅行用の靴入れは、コストを抑えたい方にとって非常に魅力的な選択肢となります。

100円ショップのシューズケースは、巾着タイプや不織布でできたシンプルなものが多く、使わないときは薄く折りたためるので場所を取りません。靴をそのままスーツケースに入れると、靴底の汚れが他の荷物に移ってしまう可能性がありますが、こうしたケースに入れれば、その心配もなくなります。

もちろん、100円ショップのアイテムには注意点もあります。専用のシューズバッグと比較すると、耐久性やクッション性は劣る場合があります。このため、非常にデリケートな革靴や高価な靴を入れる際には、ケースに入れた上で、さらにタオルで包むなどの一工夫を加えると、より安心して持ち運べるでしょう。

このように、100円ショップのアイテムは、手軽さと利便性の面で大きなメリットがあります。賢く活用すれば、あなたの旅行準備がもっと手軽で快適なものになります。

アイテム	メリット	デメリット・注意点
専用シューズバッグ	クッション性や通気性に優れ、靴をしっかり保護できる。消臭機能付きのものもある。	価格が比較的高く、使わないときにかさばることがある。
100均の靴入れ	非常に安価で手軽に入手できる。軽量で折りたためるものが多い。	耐久性や保護機能は専用品に劣る。デリケートな靴には追加の保護が必要な場合がある。
ジップロック	密封性が高く、濡れた靴や汚れがひどい靴の収納に便利。安価で手に入りやすい。	通気性がなく臭いがこもりやすい。見た目がおしゃれとは言えない。
シャワーキャップ	靴にフィットしてコンパクトに収納できる。左右がバラバラにならない。	密封性はなく、保護機能は限定的。

汚れ防止に役立つシャワーキャップ

靴をスーツケースに入れるとき、一番気になるのは靴底の汚れが他の衣類などに付いてしまうことではないでしょうか。ビニール袋に入れるのも一つの手ですが、意外なアイテムがこの悩みをスマートに解決してくれます。それは、ホテルのアメニティなどでも手に入るシャワーキャップです。

シャワーキャップが便利な理由は、その形状にあります。ゴムで伸縮するため、様々なサイズの靴にぴったりフィットさせることができるのです。靴底を覆うようにシャワーキャップを被せれば、他の荷物と接触する面を完全にカバーできます。これにより、スーツケースの中を清潔に保つことが可能になります。

現役の客室乗務員の方も、この方法を実践しているそうです。両足の靴をシャワーキャップでまとめてくるむことで、左右がバラバラになるのを防ぎ、コンパクトに収納できるというメリットもあります。シューズケースを持っていない場合や、荷物を少しでも減らしたい場合に、非常に有効な裏ワザと言えるでしょう。

ただし、シャワーキャップは防水性が完全ではないため、雨で濡れた靴をそのまま入れるのは避けた方が良いかもしれません。あくまで汚れ移りを防ぐためのアイテムとして活用するのがおすすめです。

片側開きのスーツケースの詰め方

スーツケースには、両側に荷物を詰める両開きのハードケースと、深い収納スペースが一つになっている片側開きのソフトケースがあります。もし、あなたが片側開きのソフトケースを使っているなら、詰め方には少しコツが必要です。

片側開きのスーツケースの最大のメリットは、深さがあるため、厚みのある荷物やパッキングポーチをそのまま入れやすい点にあります。しかし、このタイプのケースはハードケースに比べて外部からの衝撃が中の荷物に伝わりやすいという側面も持ち合わせています。

このため、ドライヤーや電気ケトル、カメラといった衝撃に弱い電化製品などを入れる際には、配置に注意が必要です。これらのアイテムは、なるべくスーツケースの中心部、つまり周りを他の荷物で囲まれる位置に置くのが安全です。衣類やバスタオルをクッション代わりにして、優しく包み込むように収納すると、衝撃を和らげることができます。

また、パッキングの基本である「重いものは下に」というルールは、片側開きのケースでも同じです。キャスターが付いている下部に、本や洗面用具などの重いものを配置し、上部には軽い衣類などを詰めるようにしましょう。

こうすることで、スーツケースを立てたときに安定し、持ち運びやすくなります。深さがあるからといって無造憂に詰めるのではなく、衝撃への配慮と重心のバランスを考えることが、片側開きのケースを上手に使いこなすポイントです。

飛行機でのパッキングの注意点

飛行機を利用する旅行では、スーツケースのパッキングに関して、いくつか知っておくべき大切なルールがあります。特に、手荷物と預け荷物の区別は、安全でスムーズな旅のために不可欠です。

まず、絶対に預け荷物のスーツケースに入れてはいけないものがあります。それは、スマートフォンやパソコン、タブレットなどの精密機器、モバイルバッテリー、そして現金やパスポートといった貴重品です。

これらのアイテムは、必ず機内に持ち込む手荷物に入れなければなりません。預け荷物は輸送中に衝撃を受けたり、万が一紛失（ロストバゲージ）したりする可能性がゼロではないからです。

靴に関しては、スーツケースに入れて預けることに何の問題もありません。スニーカーでもヒールでもブーツでも、X線検査で中身を隠したりしていなければ、問題なく通過できます。

ただし、保安検査場では、くるぶしが隠れるブーツやハイカットスニーカーなどを履いていると、脱いで検査を受けるよう指示される場合があります。

また、国際線では液体の機内持ち込みに厳しい制限があります。

化粧水やシャンプーなどを手荷物に入れたい場合は、100ml以下の容器に移し替え、それらをまとめて容量1リットル以下のジッパー付き透明プラスチック袋に入れる必要がありますので、注意してくださいね。

種類別スーツケースへの靴の入れ方とコツ

かさばるロングブーツの収納方法

冬の旅行やおしゃれを楽しみたい旅先では、ロングブーツが活躍しますよね。しかし、パッキングの際にはその大きさと形状から、どうやってスーツケースに入れようかと悩む方が多いのではないでしょうか。かさばるロングブーツを上手に収納するには、型崩れを防ぎつつ、スペースを有効活用する工夫が鍵となります。

一番の懸念は、ブーツの筒の部分が折れたり潰れたりして、シワがついてしまうことです。これを防ぐためには、ブーツの中に詰め物をして形をキープすることが大切です。丸めた新聞紙や、汚れても良いTシャツ、タオルなどをブーツの筒の中にしっかりと詰め込みましょう。こうすることで、他の荷物の重みで潰れるのを防げます。

スーツケースに入れる際は、左右のブーツを互い違いになるように配置すると、少しだけコンパクトに収まります。例えば、片方のつま先を上に、もう片方のつま先を下に向け、69のような形で組み合わせる方法です。

もしスペースに余裕がなければ、ロングブーツは履いていき、スーツケースにはショートブーツやスニーカーを入れるという選択も考えられます。飛行機での移動中は足がむくみやすいので、機内ではリラックスできるスリッパなどに履き替える準備をしておくと、快適に過ごせますよ。

大切な革靴を型崩れさせない工夫

出張や冠婚葬祭などで革靴を持って行く場合、最も避けたいのは型崩れや傷がついてしまうことですよね。デリケートな革靴を綺麗な状態で持ち運ぶためには、いくつかのポイントを押さえた丁寧なパッキングが求められます。

最も効果的なのは、シューキーパー（シューツリー）を使用することです。シューキーパーを靴に入れておけば、移動中の圧力から靴を守り、理想的な形を維持してくれます。木製のシューキーパーには、湿気を吸収してくれるという嬉しい効果もあります。

もしシューキーパーがない場合は、丸めた新聞紙や靴下を靴の中に隙間なく詰めることで代用が可能です。これも型崩れを防ぐのに役立ちます。

次に、靴の表面を傷から守る工夫も必要です。購入時についてきた布製の袋があれば、それに入れるのが最適です。なければ、片方ずつ柔らかい布やタオルで包んだり、不織布の袋に入れたりしましょう。前述の通り、シャワーキャップで片足ずつ包むのも、傷防止と汚れ防止を兼ね備えた良い方法です。

スーツケースに入れる位置も大切です。重い荷物の下敷きにならないよう、衣類などの比較的軽い荷物の間や上に置くように心がけてください。蓋側と底側の間に挟むように配置するのも一つの手です。こうした少しの手間をかけることで、大切な革靴を旅先でも美しく保つことができます。

シワを防ぐスーツのスマートな入れ方

出張の際のパッキングで、革靴と並んで悩ましいのがスーツの持ち運びではないでしょうか。せっかくのスーツにシワが寄ってしまっては、第一印象が台無しになりかねません。シワを防いでスーツをスマートに収納するには、畳み方と入れる場所にコツがあります。

ジャケットの畳み方

ジャケットは、まず両肩に手を入れて形を整え、片方の肩を裏返しながらもう片方の肩に重ね入れるようにします。こうすると、表地が内側になり、汚れやスレを防げます。その後、縦に二つ折りにします。

収納は、全ての荷物を詰めた一番最後に行うのがポイントです。スーツケースの両側の荷物の中央に、挟み込むようにそっと置きましょう。間仕切りがあれば、その上に置くのが理想的です。

パンツ（スラックス）の畳み方

パンツは、まずセンタープレス（中央の折り目）に沿って綺麗に二つ折りにします。そのあとは、なるべく折りたたむ回数が少なくなるように、二つ折りか三つ折りにしましょう。折り目が少ないほど、シワはつきにくくなります。

ワイシャツの畳み方

ワイシャツは、お店で売られている時のように、A4サイズを目安に畳むのがベストです。襟を立て、ボタンをいくつか留めてから畳むと、襟の型崩れも防げます。

もしパッキングスペースに余裕があれば、A4サイズのクリアファイルや書類ケースに入れてから収納すると、他の荷物の圧力がかからず、シワを完璧に防ぐことができます。

旅先に着いたら、すぐにスーツ類をスーツケースから出してハンガーに掛けることも忘れないでくださいね。そうすることで、移動中についてしまった僅かなシワも、重みで伸びやすくなります。

割れ物はどこに入れると安心か

旅行の楽しみの一つに、お土産選びがありますよね。現地のワインやジャム、素敵なデザインの食器など、ついつい買いたくなってしまうもの。しかし、これら「割れ物」のパッキングには細心の注意が必要です。

割れ物を安全に持ち帰るための基本は、衝撃から守ることです。スーツケースの中心部、つまり四方を柔らかいもので囲まれた場所に配置するのが最も安全と考えられます。

前述の通り、片側開きのスーツケースで解説したように、衣類やタオルを緩衝材として活用するのが賢い方法です。

まず、購入した際の箱があれば、それを利用するのが第一です。箱がない場合は、まず割れ物自体をTシャツやセーターなどの厚手の衣類で何重かに包みます。次に、その周りをタオルでさらに包み、クッション性を高めましょう。

スーツケースに入れる際は、底や側面などの硬い部分に直接触れないように注意してください。衣類を詰めた層の真ん中に、そっと埋め込むようなイメージです。

そして、割れ物の上下左右に他の荷物がぎっしりと詰まっている状態を作り、スーツケースの中で動かないように固定することが大切です。隙間があると、輸送中の揺れで動いてしまい、割れる原因になりかねません。

以上の点を守れば、割れ物が破損するリスクを大幅に減らすことができます。お土産で買った大切な品物を、無事に家まで届けたいですね。

最適なスーツケースの靴の入れ方まとめ

これまでにご紹介してきたポイントをマスターすれば、スーツケースへの靴の入れ方に悩むことはもうありません。最後に、この記事の要点をまとめて確認しておきましょう。

• 靴は重さがあるためスーツケースの下部、キャスター側に置く
• 走行が安定し移動が楽になる
• 靴底の汚れが他の荷物に移らないよう袋やケースに入れる
• 専用のシューズケースは保護機能に優れている
• 100円ショップの靴入れは手軽でコストを抑えられる
• ジップロックは濡れた靴の収納に便利
• シャワーキャップは汚れを防ぎコンパクトに収納できる裏ワザ
• 革靴にはシューキーパーを使い型崩れを防ぐ
• シューキーパーがない場合は新聞紙や靴下を詰めて代用する
• ロングブーツも中に詰め物をして筒の形をキープする
• スーツはシワにならないよう最後に中央に挟むように入れる
• ワイシャツはA4サイズの書類ケースに入れると完璧
• 飛行機ではモバイルバッテリーや貴重品を預け荷物に入れない
• パッキング後は重量超過にも気をつける
• 帰りの荷物が増えることを想定しスペースに余裕を持たせる