スーツケースの大きさの目安を解説！失敗しないサイズの選び方

旅行の計画って、考えるだけでワクワクしますよね。でも、その第一歩となるスーツケース選びで、思わず手が止まってしまうことはありませんか？

「2泊3日旅行に最適なキャリーケースのサイズはどれくらい？」「海外旅行で1週間滞在する場合の大きさは？」など、具体的なシーンを思い浮かべると、疑問がたくさん出てきます。特にSサイズとMサイズどちらがいいかで迷ったり、定番のMサイズは何泊用なのか、60リットルでどのくらいの荷物が入るのか、具体的なイメージが湧きにくいものです。

また、リットルという単位で言われても容量がわからないと感じる方も多いのではないでしょうか。お店やネットでサイズ一覧のcm表を見ても、自分の旅行に本当に合っているのか不安になりますよね。さらに、飛行機に乗るなら国際線のサイズ規定や、よく聞く3辺合計158cmが何リットルにあたるのかも気になるところです。

この記事では、そんなスーツケースの大きさに関するあらゆるお悩みを解決します。あなたの旅のスタイルにぴったりのスーツケースを見つけて、失敗や後悔のない、最高の旅行準備を始めましょう。

スーツケースの大きさの目安となる基本知識

• 旅の基本、スーツケースのリットルとは？
• スーツケースのサイズ一覧cm表で確認
• 外寸から計算！スーツケースの容量わからない時
• 航空会社の規定、サイズは国際線で変わる？
• 3辺合計158cmは何リットルに相当する？

旅の基本、スーツケースのリットルとは？

スーツケースを選ぶとき、必ず目にするのが「L（リットル）」という単位ですよね。これはスーツケースの中にどれくらいの荷物を入れられるかを示す「容量」のことなんです。

一般的に、「1泊あたり10リットル」がスーツケース選びの基本的な目安とされています。例えば、3泊の旅行なら30リットル、5泊なら50リットルという考え方ですね。

ただ、これはあくまでもひとつの基準にすぎません。旅先の気候によって服のかさばり具合は変わりますし、お土産をたくさん買う予定があるかどうかでも必要な容量は変化します。例えば、冬の旅行で厚手のセーターやコートを持っていく場合は、同じ泊数でも夏より大きなサイズが必要になります。

もしあなたが荷物が多くなりがちなタイプなら、目安よりも「少しだけ大きめ」の容量で選んでおくと、帰りに荷物が増えても慌てずに済むので安心ですよ。このように、リットルはスーツケース選びの出発点となる大切な数字なので、ぜひ覚えておいてくださいね。

スーツケースのサイズ一覧cm表で確認

リットルが容量の目安になることは分かりましたが、実際の大きさをイメージするのはなかなか難しいかもしれません。そこで、一般的なサイズ区分と、それぞれの泊数・容量の目安を一覧にしてみました。

サイズ区分	泊数の目安	容量の目安	三辺合計の目安	主な用途
SSサイズ	1～2泊	～30L	100cm以内	日帰り、国内の短期旅行、ビジネス出張
Sサイズ	1～3泊	30L～40L	115cm以内	国内旅行、2～3泊の海外旅行（機内持ち込み可）
Mサイズ	3～5泊	40L～70L	140cm前後	4～5日の国内・海外旅行、修学旅行
Lサイズ	5日～1週間	70L～90L	158cm以内	1週間前後の海外旅行、長期出張
LLサイズ	10泊以上	90L以上	158cm以上	長期留学、海外赴任、家族旅行

この表を見る際にひとつ注意したいのが、航空会社がサイズをチェックする際に使うのは、キャスターやハンドルを含めた全体の大きさである「総外寸」だということです。スーツケース本体のサイズ（外寸）とは異なる場合があるため、特に飛行機を利用する際は、総外寸をしっかりと確認することが大切になります。

この一覧表を参考に、ご自身の旅行計画に合ったサイズのイメージを掴んでみてください。

外寸から計算！スーツケースの容量わからない時

お持ちのスーツケースの容量がわからなかったり、オンラインショップで容量の記載がなかったりすること、たまにありますよね。そんな時は、スーツケースの外寸（縦・横・奥行）から、おおよンの容量を計算することができるんです。

基本的な体積の計算は「縦(cm) × 横(cm) × 高さ(cm) ÷ 1,000」で、これでリットルに近い値が出ます。

しかし、この計算だとスーツケースの素材の厚みや、キャスターやハンドルのための内側の凹凸は考慮されていません。そこで、より現実に近い容量を予測するための、ちょっとした工夫をご紹介しますね。

素材を考慮した容量の予測式

スーツケースの素材によって、内側のスペースは変わってきます。

• アルミ素材の場合: 縦 × 横 × 高さ × 0.00075
• ポリカーボネートやABS樹脂の場合: 縦 × 横 × 高さ × 0.0009

アルミ製のスーツケースは頑丈な分、ケース自体に厚みがあるため、外寸から予測されるよりも容量は少し小さめになります。一方で、現在主流のポリカーボネート製は薄くて軽いため、外寸に近い容量が期待できます。

もちろん、これはあくまで概算なので、ブランドやデザインによって誤差は生じます。ですが、「このスーツケース、だいたい何リットルくらいかな？」と思った時の便利な目安として、ぜひ活用してみてください。

航空会社の規定、サイズは国際線で変わる？

飛行機で旅行する場合、スーツケースの大きさは航空会社のルールに従う必要があります。このルールは大きく分けて「機内持ち込み」と「受託手荷物（預け荷物）」の2種類があり、それぞれにサイズや重さの制限が設けられています。

機内持ち込み手荷物

機内に自分で持ち込む手荷物のことです。一般的な航空会社（JALやANAなど）では、国際線と国内線（100席以上）の場合、3辺の合計が115cm以内（例: 高さ55cm×幅40cm×奥行25cm）と定められています。

ただし、注意が必要なのは100席未満の国内線です。この場合は規定がさらに厳しくなり、3辺の合計が100cm以内となることがほとんど。また、LCC（格安航空会社）は独自の規定を設けている場合が多く、一般的な航空会社よりもサイズや重量の制限が厳しい傾向にあるため、利用前には必ず確認が求められます。

受託手荷物

チェックインカウンターで預ける大きな荷物のことです。無料で預けられるサイズは、多くの航空会社で3辺の合計が158cm以内とされています。これを超えると「超過手荷物料金」が発生してしまうので注意が必要です。

国際線の場合、航空会社や搭乗クラスによって規定が細かく異なります。同じエコノミークラスでも、A社では23kgまでOKなのにB社では20kgまで、ということも珍しくありません。

これらのルールは変更されることもあるため、旅行の準備をする際には、必ずご自身が利用する航空会社の公式ウェブサイトで、最新の情報をチェックするようにしてくださいね。

3辺合計158cmは何リットルに相当する？

航空会社の受託手荷物の話でよく出てくる「3辺合計158cm」というサイズ。これは無料で預けられるスーツケースの大きさの上限として、多くの航空会社が採用している基準です。では、このサイズのスーツケースは、一体何リットルくらいの容量があるのでしょうか。

結論から言うと、スーツケースの形状によって大きく異なるため、「158cmなら必ず何リットル」と断言することはできません。

例えば、高さのある縦長のモデルと、立方体に近いずんぐりとしたモデルでは、同じ「3辺合計158cm」でも容量は全く違ってきます。一般的には、Lサイズと呼ばれるものがこの規定内に収まることが多く、容量でいうと70リットルから100リットル前後のものが主流となっています。

中には、日本の航空会社であるJALのように、エコノミークラスでも3辺の合計が203cmまで無料という、比較的寛大な規定を設けている会社もあります。

このように、158cmという数字はあくまで外側の大きさの基準です。ご自身のスーツケースを選ぶ際には、このサイズ規定をクリアしているかを確認しつつ、実際の容量（リットル）が旅行の目的に合っているかをしっかりと見極めることが大切になります。

用途別スーツケースの大きさの目安と選び方

• 2泊3日旅行に最適なキャリーケースのサイズは？
• SサイズとMサイズどちらがいいか迷ったら
• 定番のMサイズは何泊用なの？
• 60リットルはどのくらいの荷物が入る？
• 海外旅行1週間なら大きさはどれくらい？

2泊3日旅行に最適なキャリーケースのサイズは？

週末などを利用した2泊3日の旅行は、気軽に行けるのが魅力ですよね。このような短期旅行には、どのくらいの大きさのスーツケースが最適なのでしょうか。

まず、「1泊10リットル」の目安で考えると、20リットルから30リットルが基本の容量となります。これは、一般的に「Sサイズ」や、航空会社の機内持ち込み規定サイズ（3辺合計115cm以内）に収まる大きさです。容量で言うと、40リットル未満のものがほとんどですね。

このサイズの最大のメリットは、空港で荷物を預ける手間や、ターンテーブルで待つ時間が必要ないことです。到着後すぐに移動できるので、時間を有効に使いたい方にはぴったりです。

ただ、もし旅先でショッピングを楽しんだり、お土産をたくさん買ったりする予定があるなら、少し余裕を持たせた35リットル前後のSサイズを選ぶと良いかもしれません。行きは少しスペースに余裕を持たせておくことで、帰りに荷物が増えても安心してパッキングできます。

また、もし2人分の荷物を一つのスーツケースにまとめたい場合は、Mサイズを選ぶという選択肢も考えられますよ。

SサイズとMサイズどちらがいいか迷ったら

スーツケース選びで特に悩ましいのが、SサイズとMサイズのどちらを選ぶかという問題です。それぞれの特徴を理解して、ご自身の旅のスタイルに合った方を選びましょう。

Sサイズのメリット・デメリット

Sサイズの最大の魅力は、なんといってもそのコンパクトさです。多くのSサイズスーツケースは航空会社の機内持ち込み規定をクリアしているため、空港での時間短縮に繋がります。また、軽量で小回りが利くので、電車やバスでの移動、階段の上り下りも比較的楽に行えます。 一方で、デメリットは容量の小ささです。2～3泊が限界で、冬場の旅行や荷物が多くなりがちな方には少し窮屈に感じるかもしれません。

Mサイズのメリット・デメリット

Mサイズは、容量に余裕があるのが一番の利点です。3～5泊程度の旅行に十分対応でき、帰りにお土産が増えても安心です。2人分の荷物をまとめることも可能で、汎用性が高いと言えます。 しかし、ほとんどの場合、機内持ち込みはできません。また、荷物を詰め込むとかなりの重さになり、持ち運びが大変になることも。使わない時の収納場所に困る、という点も考慮する必要があります。

どちらを選ぶべき？

最終的には、あなたの旅のスタイルが決め手となります。 とにかく身軽に、スピーディーに旅をしたい方はSサイズが向いています。一方で、荷物が多くなりがちだったり、ショッピングを存分に楽しみたいと思っていたりするなら、安心感のあるMサイズがおすすめです。

定番のMサイズは何泊用なの？

スーツケースの中でも、Mサイズは一つ持っていると様々なシーンで活躍する、非常に使い勝手の良いサイズです。一般的には「3泊から5泊程度」の旅行に適していると言われています。

容量でいうと、40リットルから70リットルくらいまでと、実はMサイズの中でも幅があります。このため、国内旅行から近場の海外旅行まで、幅広い用途をカバーしてくれるのが大きな魅力です。例えば、修学旅行や、3～4日の出張などにもちょうど良い大きさですね。

ただし、季節によって使い勝手は少し変わってきます。夏の旅行であれば、薄手の衣類が中心になるので5泊以上の荷物も十分に収納できるでしょう。反対に、冬の旅行で厚手のコートやニットなど、かさばるアイテムが増える場合は、3～4泊程度が目安と考えた方が良いかもしれません。

Mサイズは、大きすぎず小さすぎない絶妙なサイズ感で、多くの人にとって最初の「本格的なスーツケース」として選ばれることが多い、まさに定番のサイズと言えるでしょう。

60リットルはどのくらいの荷物が入る？

「60リットル」という容量は、一般的にMサイズのスーツケースに分類されます。この大きさのスーツケースには、具体的にどのくらいの荷物が入るのでしょうか。

旅行の泊数で言うと、荷物が比較的少ない夏場の旅行であれば「約5泊分」、厚手の衣類が増える冬場の旅行でも「3泊から4泊分」の荷物を収納することが可能です。

スーツケースの実際の大きさとしては、高さが65cmから70cm前後のものが多く、Lサイズほど大きくはないけれど、Sサイズよりも格段に収納力がある、という非常にバランスの取れたサイズ感です。

この60リットルという容量を最大限に活用するコツは、パッキングの工夫にあります。例えば、衣類用の圧縮袋を使えば、かさばるセーターやタオルも驚くほどコンパクトになります。そうすることで、空いたスペースにお土産を入れたり、追加の着替えを入れたりする余裕が生まれます。

4～5日の旅行にぴったりのサイズで、荷物の量に応じて柔軟に対応できるのが、60リットルスーツケースの大きな魅力ですね。

海外旅行1週間なら大きさはどれくらい？

1週間程度の海外旅行を計画する場合、スーツケースの大きさは非常に重要なポイントになります。このくらいの期間になると、60リットルから80リットル程度の容量が必要になってきます。これは、サイズ区分でいうと「Lサイズ」に該当します。

なぜなら、滞在が長くなるにつれて、着替えの枚数が増えるのはもちろん、現地で使う日用品や、万が一のための常備薬など、持っていくものが自然と多くなるからです。また、海外旅行の楽しみの一つであるショッピングで、お土産がたくさん増えることも十分に考えられます。

そのため、1週間の旅行であれば、少し余裕を持ったサイズ選びをしておくのがおすすめです。

ただし、ここで注意したいのが、スーツケースが大きすぎることのデメリットです。ケース内に隙間が多い状態で荷物を預けると、輸送中の衝撃で中身が動き、荷物が破損してしまう原因にもなりかねません。パッキングの際は、タオルや衣類で隙間をしっかりと埋める工夫が求められます。

これらの点を踏まえると、70リットル前後のスーツケースを基準に、ご自身の荷物の量に合わせて最適なサイズを選ぶのが良いでしょう。

自分に合うスーツケースの大きさの目安を見つけよう

この記事では、スーツケースの大きさの目安について、様々な角度から詳しく解説してきました。最後に、今回の重要なポイントをまとめてみましょう。

• スーツケース容量の基本は「1泊につき10リットル」
• 荷物が多くなりがちな人は目安より少し大きめが安心
• 航空会社がチェックするサイズはキャスターなどを含む「総外寸」
• スーツケース選びは「泊数」と「旅の目的」で考える
• 機内持ち込みサイズはSサイズが基本（3辺合計115cm以内）
• 100席未満の国内線では機内持ち込み規定がさらに厳しくなる
• 国際線のサイズ規定は航空会社ごとに異なるため事前確認が必須
• 無料受託手荷物の最大サイズは「3辺合計158cm」が一般的
• 容量が不明な時は「縦×横×高さ」でおおよその計算が可能
• 2泊3日の短期旅行なら機内持ち込み可能なSサイズが最適
• SサイズかMサイズで迷ったら荷物の量と旅のスタイルで判断する
• Mサイズは「3泊～5泊」が目安で最も汎用性が高い
• 60リットルサイズは夏なら5泊、冬なら3～4泊に対応できる
• 1週間の海外旅行なら60～80リットルのLサイズがおすすめ
• スーツケースが大きすぎると荷物破損のリスクもあるので注意