もうすぐ楽しみなイタリア旅行!でも、「現金はいくら持っていけばいいんだろう?」と、頭を悩ませていませんか?
初めてのヨーロッパだと、1週間や6日間の滞在でどれくらいの費用がかかるのか、特に現金の感覚は分かりにくいものです。
イタリアは日本と少し違い、今でも現金主義が根強く残る場面があるため、クレジットカードだけでは乗り切れないこともあります。
日本円からのユーロ両替のタイミングや、現金の持ち込みルール、万が一足りなくなった際の現金引き出し方法など、お金に関する不安は尽きないですよね。
せっかくの旅行で失敗や後悔をしないよう、しっかり準備をしたいものです。
この記事では、そんなあなたの疑問に答えるために詳しく解説します。

イタリア旅行で必要な現金の目安から、お得な両替方法、現地での注意点まで、丁寧に解説していきますね。
- イタリア旅行で必要な現金の具体的な目安額
- 現金とクレジットカードの上手な使い分け方
- 手数料を抑えるユーロへの両替方法と注意点
- スリや盗難から現金を守るための具体的な対策
イタリア旅行の現金はいくら?計画の立て方


- イタリア旅行にかかる費用の目安
- 1週間や6日間滞在する場合の現金
- イタリアの現金主義とカード事情
- 現金の持ち込み制限と申告の必要性
- クレジットカードとの上手な使い分け
イタリア旅行にかかる費用の目安


イタリア旅行を計画するとき、まず気になるのが全体でどれくらいの費用がかかるか、ということだと思います。旅行費用は、航空券やホテル代といった大きな出費のほかに、日々の食事代や交通費、お土産代などがかかります。
旅行スタイルによって大きく変わりますが、5泊7日の一般的な旅行の場合、航空券や宿泊費を除いた現地での滞在費は、1人あたりおよそ10万円から15万円程度を見ておくと安心かもしれません。この中には、観光施設の入場料や都市間の移動費、そして日々の食事代などが含まれています。
では、この中で現金はどのくらいの割合を占めるのでしょうか。近年イタリアでもキャッシュレス化は進んでいますが、すべての支払いをカードで済ませることは難しいのが現状です。そのため、現地滞在費の一部を現金で用意しておく必要があります。
具体的には、1日に使うであろう現金の額をイメージすることが大切です。例えば、カフェでの休憩、市場での買い物、公衆トイレの利用料など、細かい出費は現金払いが基本となります。これらの小さな支払いが積み重なることを想定して、予算を立てていくのが良いでしょう。
1週間滞在する場合の現金


それでは、具体的に滞在日数に合わせて現金をいくら用意すればいいのか考えてみましょう。旅行のスタイルによって必要な金額は変わってきますが、ここでは2つのパターンを想定してみます。
「支払いはできるだけカードで済ませたい」というスマート派のあなたなら、1人1日あたり30~50ユーロを目安にするのがおすすめです。これくらいの金額があれば、カフェでの休憩やジェラート、小さなお土産の購入、公衆トイレの利用など、カードが使いにくい場面での支払いに十分対応できます。6日間の滞在なら180~300ユーロ、1週間(7日間)なら210~350ユーロ程度が目安になりますね。
一方で、「現金がないと不安。余裕を持って準備したい」という安心重視派のあなたは、1人1日あたり80~100ユーロを用意しておくと、心にゆとりを持って旅行を楽しめると思います。これだけあれば、少し高めのレストランで割り勘になった場合や、カードが使えない個人商店での買い物、急な出費にも慌てず対応できます。6日間なら480~600ユーロ、1週間なら560~700ユーロが目安です。
もちろん、これはあくまで目安です。あなたの旅行プランに合わせて、朝食はホテルに含まれているか、ツアーでの食事がどれくらいあるかなどを考慮して、最終的な金額を決めてくださいね。
イタリアの現金主義とカード事情


「どうしてイタリアでは現金が必要なの?」と疑問に思うかもしれません。その理由は、イタリアの文化や習慣にあります。大きなホテルやブランドショップ、スーパーマーケットなどでは問題なくクレジットカードが使えますが、日常生活に根付いた小さなお店では、依然として現金が重宝されています。
現金が好まれる場面
特に「BAR(バール)」と呼ばれるカフェや軽食店では、コーヒー1杯やミネラルウォーター1本といった10ユーロ以下の少額の支払いの場合、カード払いをすると少し嫌な顔をされてしまうことがあります。お店側の手数料負担の問題や、単に手間がかかるという理由からのようです。
また、街のあちこちにある市場(メルカート)や、お土産を売っている屋台、公衆トイレの利用などは、基本的に現金払いです。教会への寄付なども、もちろん現金で行います。このように、イタリアの日常に触れるような場面では、現金がコミュニケーションツールの一つにもなっているのです。
カード社会の側面
一方、イタリア国鉄(トレニタリア)のチケット購入や、美術館・博物館の入場券、ほとんどのレストラン、洋服店などではクレジットカードが広く普及しています。多額の現金を持ち歩くのは防犯上もおすすめできないため、高額な支払いはカード、少額の支払いは現金、と使い分けるのが最も賢い方法と言えます。
現金の持ち込み制限と申告の必要性


海外旅行に行く際、現金をいくらまで持ち込めるのかという点も気になりますよね。日本からイタリアへ渡航する場合、現金の持ち込みに関してルールが定められています。
EU圏内の国々では、共通のルールとして「1万ユーロ(またはそれに相当する外貨)を超える現金の持ち込み・持ち出し」には、税関での申告が義務付けられています。これには、日本円や米ドルなどの現金も含まれます。例えば、ユーロと日本円を合わせて1万ユーロ相当額以上になる場合も申告の対象です。
一般的な個人旅行で、これほど多額の現金を一度に持ち込むケースは稀だと思いますが、高価な買い物などを目的に現金を用意する場合は注意が必要です。もし申告を怠ってしまうと、罰金の対象となったり、最悪の場合は現金を没収されたりする可能性もあります。
申告手続き自体は、空港の税関で所定の用紙に記入するだけですが、手続きに時間がかかることも考えられます。そのため、旅行の計画を立てる段階で、持ち込む現金の総額が1万ユーロ相当額を超えないように調整するのが賢明です。高額な支払いはクレジットカードを利用するなど、うまく分散させることをおすすめします。
クレジットカードとの上手な使い分け


前述の通り、イタリア旅行では現金とクレジットカードの両方を上手に使い分けることが、快適で安全な旅の鍵となります。どちらか一方に頼るのではなく、それぞれのメリットを活かして、場面ごとに最適な支払い方法を選びましょう。
ここでは、どのような場面でどちらを使うのがおすすめか、表にまとめてみました。
支払いシーン | 現金がおすすめ | クレジットカードがおすすめ |
食事 | BARでの少額決済、市場での食べ歩き | レストラン、トラットリアでの支払い |
買い物 | 屋台、個人経営の小さなお土産店 | スーパー、デパート、ブランドショップ |
交通 | 市内バス(古い型)、一部のタクシー | 鉄道(駅の窓口・券売機)、長距離バス |
観光 | 公衆トイレ、教会への寄付 | 美術館・博物館の入場券、ツアー代金 |
宿泊 | 一部のB&Bやアパートでの滞在税 | ホテルでの宿泊費全般 |
このように整理してみると、使い分けのイメージがつきやすいのではないでしょうか。
基本的には、「少額で日常的な支払いは現金」「高額で公式な支払いはカード」と覚えておくと良いでしょう。例えば、朝はバールでカプチーノを現金で飲み、昼は美術館のチケットをカードで購入、夜はレストランでディナーをカードで支払う、といった流れです。
また、防犯の観点からも、すべての旅費を現金で持ち歩くのは非常に危険です。現金は1日に使う分だけを持ち歩き、残りはホテルのセーフティーボックスに保管するなどの工夫も大切ですよ。
イタリア旅行で現金はいくら両替するのが得?


- 日本円からお得にユーロ両替するコツ
- 現地ATMでの現金引き出し手順
- 50ユーロ以上の高額紙幣は使える?
- チップの支払いで現金は必要か
- スリ対策!現金の安全な持ち歩き方
日本円からお得にユーロ両替するコツ


日本円をユーロの現金に両替する方法はいくつかありますが、どこで両替するかによって手数料やレートが異なり、最終的に受け取れる金額に差が出てきます。少しでもお得に両替するためのコツを知っておきましょう。
最も一般的なのは、日本の空港や銀行で両替する方法です。出発前に両替を済ませておけるので、現地に到着してすぐに現金が使えるという安心感があります。特に、都市銀行や空港内の両替所は競争があるため、比較的レートが良い傾向にあります。
一方で、イタリア現地での両替は、あまりおすすめできません。ローマのテルミニ駅やフィレンツェの旧市街など、観光客が多い場所の両替所は、一見便利に見えますが、レートが悪かったり、高額な手数料を取られたりすることがほとんどです。基本的には「現地での両替は緊急時のみ」と考えておきましょう。
両替をする際には、もう一つポイントがあります。それは、できるだけ少額紙幣を多めにしてもらうことです。10ユーロ札や20ユーロ札は非常に使い勝手が良いので、「細かい紙幣を多めでお願いします」と一言添えるだけで、現地での支払いがずっとスムーズになりますよ。
現地ATMでの現金引き出し手順


「旅行中に現金が足りなくなってしまった!」そんな時でも慌てる必要はありません。日本のクレジットカードやデビットカードを使えば、イタリア現地にあるATMからユーロの現金を引き出すことができます。
海外キャッシング機能付きクレジットカード
多くのクレジットカードには「海外キャッシング」という機能が付いています。これを利用すれば、現地のATMで簡単にお金を引き出せます。ただし、キャッシングはあくまで「借金」なので、利息が発生する点には注意が必要です。帰国後、すぐに繰り上げ返済をしないと、利息が膨らんでしまう可能性があります。利用する際は、ご自身のカードの返済方法を事前に確認しておくと安心です。
国際キャッシュカード・デビットカード
新生銀行の「GAICA」やソニー銀行の「Sony Bank WALLET」、Wiseのデビットカードなど、海外のATMで自分の口座から直接現金を引き出せるカードもあります。こちらはキャッシングではないため利息の心配はありませんが、引き出し手数料がかかる場合があります。
ATMの操作は基本的に英語表記が選べ、手順は以下の通りです。
- カードを挿入する
- 暗証番号(PIN)を入力する
- 取引内容から「Withdrawal(引き出し)」を選択する
- 口座の種類(通常は「Savings」預金口座)を選択する
- 引き出したい金額を入力する
- カードと現金、明細書を受け取る
ATMはイタリア語で「BANCOMAT(バンコマット)」と呼ばれ、街の至る所で見つけることができます。いざという時のために、この方法を知っておくと心強いですね。
50ユーロ以上の高額紙幣は使える?


両替をする際に、少し注意しておきたいのが高額紙幣の扱いです。イタリアでは、50ユーロ札、特に100ユーロ以上の高額紙幣は、日常的な買い物では受け取りを拒否されることが少なくありません。
この理由は主に2つあります。一つは、偽札への警戒心です。残念ながら偽札が出回ることもあるため、小さなお店では高額紙幣の受け取りに慎重になるのです。もう一つの理由は、お店にお釣りの現金が十分に用意されていないためです。例えば、バールで1.5ユーロのコーヒーを買うのに100ユーロ札を出しても、「お釣りがないからダメ」と言われてしまうのが一般的です。
大きなデパートやホテルの支払い、鉄道の駅の窓口などでは問題なく使えることが多いですが、個人商店や市場、タクシーなどでは使えない前提でいた方が無難でしょう。
そのため、日本や現地で両替をする際には、5ユーロ、10ユーロ、20ユーロといった、使い勝手の良い少額紙幣を多めに用意してもらうことがとても大切です。この一手間が、現地での支払いをスムーズにし、不要なトラブルを避けることにつながりますよ。
チップの支払いで現金は必要か


海外旅行で悩むことの一つがチップの習慣ですよね。アメリカのようにチップが義務化されている国と違い、イタリアではチップは必ずしも支払う必要はありません。サービス料が料金に含まれているレストランも多く、基本的にはお会計の金額をそのまま支払えば大丈夫です。
しかし、特別なサービスを受けたと感じた時や、感謝の気持ちを伝えたい時には、チップを渡すととても喜ばれます。こうした場面では、やはり現金が活躍します。
例えば、以下のようなシーンでチップを渡すとスマートです。
- レストランでサービス料が含まれていない場合(お会計の5~10%程度)
- ホテルのポーターに荷物を運んでもらった時(荷物1つにつき1ユーロ程度)
- ベッドメイキングに対して(1部屋につき1~2ユーロを毎朝テーブルなどに)
- タクシーの運転手さんに荷物の出し入れを手伝ってもらった時(お釣りの小銭を渡す程度)
チップを渡す際は、小銭をジャラジャラと渡すのは少し失礼にあたるので、1ユーロや2ユーロのコインをさりげなく渡すのが良いでしょう。レストランでは、テーブルでお会計をした後、お釣りをチップとして少し残して席を立つのが一般的な方法です。
チップは義務ではないからこそ、心からの「ありがとう」を伝える素敵な習慣とも言えます。その時のために、少額の現金を用意しておくと良いですね。
スリ対策!現金の安全な持ち歩き方


残念ながら、イタリアは観光客を狙ったスリや置き引きが多い国としても知られています。せっかくの楽しい旅行が台無しにならないよう、現金の持ち歩き方には最大限の注意を払いましょう。
まず基本となるのは、現金や貴重品を1か所にまとめないことです。財布、ポケット、バッグの中など、複数箇所に分散させておくことで、万が一スリ被害にあった場合でも、すべての現金を失うリスクを減らすことができます。
バッグの持ち方にも工夫が必要です。リュックサックやショルダーバッグは、人混みでは必ず体の前に抱えるように持ちましょう。後ろに背負っていると、気づかないうちにファスナーを開けられてしまう可能性があります。バッグのファスナー部分に小さな鍵やロックを付けておくのも、非常に効果的な対策です。
また、服装も大切です。いかにも「お金を持っています」というような高級ブランドのバッグや時計を身に着けていると、スリのターゲットになりやすくなってしまいます。旅行中は、できるだけシンプルでカジュアルな服装を心がけるのが賢明です。
その日に使う少額の現金(1~2ユーロのコインなど)は、すぐに取り出せるポケットや、バッグの外側の小さなポケットに入れておくと便利です。これにより、支払いごとにお財布を大きく開けて、中のお札を見せてしまう必要がなくなります。スリは、あなたがどれくらい現金を持っているかを常に観察している、ということを忘れないでくださいね。
イタリア旅行の現金はいくら持つべきか結論
ここまで、イタリア旅行の現金事情について様々な角度から解説してきました。最後に、この記事の要点をまとめておさらいしましょう。
- イタリア旅行の現金は自分の旅行スタイルに合わせて決める
- ミニマムな目安は1人1日あたり30~50ユーロ
- 心に余裕を持ちたいなら1日80~100ユーロが安心
- 6日間なら180~600ユーロ、1週間なら210~700ユーロが目安
- BARでの少額決済や公衆トイレは現金払いが基本
- 市場や屋台での買い物も現金が必要
- 高額な支払いはクレジットカードが便利で安全
- 現金とカードの使い分けが快適な旅の鍵
- 日本円からユーロへの両替は日本国内がお得な場合が多い
- イタリア現地の両替所はレートが悪いので注意
- 両替時は10ユーロ、20ユーロの少額紙幣を多めに頼む
- 50ユーロ以上の高額紙幣は受け取りを拒否されやすい
- 現金が不足したら現地のATMでキャッシングも可能
- チップは義務ではないが感謝を伝える際に現金で渡すとスマート
- スリ対策として現金は複数箇所に分散して保管する
- 人混みではバッグを体の前に抱える
- 服装はシンプルでカジュアルなものを心がける



イタリア観光の前に確認するべき、現地で役立つ情報をお伝えします!
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