
「恐山に行かない方がいい」という言葉を聞いて、不安に感じていませんか?
日本三大霊場の一つとして知られる恐山は、亡くなった人を供養するための神聖な場所ですが、その一方で少し怖いイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれませんね。
古くからの言い伝えや、思わず耳を塞ぎたくなるような怖い話。
実際に行ってみた人の中には、不思議な体験をしたという声や、心霊写真あるいは心霊現象にまつわる話もささやかれています。
また、行った後に良くないことが起きたらどうしよう、石を持ち帰ると良くないと聞いたけど本当?といった疑問や、お守りがやばいという噂の真相、さらにはイタコの口寄せやその料金など、知りたいことはたくさんあると思います。
この記事では、そうしたあなたの様々な疑問や不安に一つひとつお答えしていきます。
なぜ「行かない方がいい」と言われるのか、その背景にある理由から、安心して参拝するための注意点まで、分かりやすく解説しますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
- 恐山に行かない方がいいと言われる背景や言い伝え
- 参拝時に避けるべき行動や持ち物に関する注意点
- 心霊現象や不思議な体験にまつわる話の真相
- 恐山を訪れる際の正しい心構えとマナー
恐山に行かない方がいいと言われる理由


- 恐山にまつわる数々の言い伝え
- 亡くなった人が集まる場所という背景
- 参拝者が語る不思議な体験の数々
- 実際にあったとされる怖い話
- 心霊写真や心霊現象は起きるのか
恐山にまつわる数々の言い伝え


恐山が「行かない方がいい」と言われる背景には、古くからこの地に伝わるいくつかの言い伝えが関係しています。
まず、恐山は高野山、比叡山と並ぶ「日本三大霊場」の一つであり、単なる観光地ではない特別な場所だと考えられているんです。
地元では昔から「人は死ねばお山(恐山)に行く」と言われてきました。これは、亡くなった人の魂が最初に集まる場所が恐山であるという信仰が根付いていることを示しています。
このため、故人を供養するために多くの人が訪れますが、同時に「あの世とこの世の境界」とも見なされ、特別な畏敬の念が払われてきました。
また、恐山の独特な景観も言い伝えに影響を与えています。火山活動によってできた荒涼とした岩場や、硫黄の匂いが立ち込める様子は「地獄」に、そして宇曽利湖(うそりこ)を囲む美しい白い砂浜は「極楽浄土」に例えられます。
このように、地獄と極楽が共存するとされる景観が、恐山の神秘性を一層高めているのかもしれません。
これらの理由から、恐山は遊び半分や興味本位で訪れるべき場所ではない、という考え方が生まれ、様々な言い伝えとして語り継がれているのです。
亡くなった人が集まる場所という背景


前述の通り、恐山は亡くなった方の魂が集う場所と信じられています。
特に、親よりも先にこの世を去った子供たちの霊を慰めるための場所としての意味合いが強いようです。
境内を歩くと、たくさんの石が積まれているのを目にすることがあります。
これは「賽の河原(さいのかわら)」の物語に由来するもので、親不孝の罰として地獄で石積みをさせられる子供の霊を、遺族が供養するために積んだものだと言われています。
積んでも積んでも鬼に崩されてしまうという悲しい逸話があり、ここには多くの人々の祈りや悲しみが込められているのです。
また、カラカラと音を立てて回る無数の風車も、子供たちの霊を慰めるためのお供え物です。
風車が回ることで仏様の教えが広まり、子供たちが救われるという願いが込められています。
最近では、東日本大震災で亡くなられた方々を供養するための慰霊碑も建立されました。
このように、恐山は様々な理由で亡くなった方々を想い、その魂と向き合うための神聖な場所なのです。
だからこそ、訪れる際には故人への敬意と静かな祈りの心を持つことが大切だとされています。
参拝者が語る不思議な体験の数々


恐山を訪れた人の中には、科学では説明がつかない不思議な体験をしたと語る方が少なからずいらっしゃいます。
もちろん、これらは個人の感じ方による部分も大きいですが、恐山が持つ独特の雰囲気がそう感じさせるのかもしれません。
よく語られるのが、体調の変化に関する体験です。
例えば、お盆近くに軽い気持ちで恐山の温泉に入った後、原因不明の体の痛みに数日間悩まされたという話があります。
日中は体が動かせないほど痛むのに、夜になると少し楽になるという奇妙な症状が続き、お盆が終わると同時に回復したそうです。
また、霊感の強い友人からは「霊を連れて帰ってきてしまったのではないか」と指摘されたという話も聞かれます。
その方は、家族と過ごすはずだった貴重な休みを、日中は身動きが取れない状態で過ごすことになり、恐山を侮ってはいけないと痛感したと語っています。
一方で、一緒に行動していた人には何も起こらなかったというケースもあり、なぜ自分だけがそのような体験をしたのかは謎のままです。
このような話が、恐山を訪れる際の心構えについて考えさせるきっかけになっていると言えるでしょう。
実際にあったとされる怖い話
恐山には、参拝者の体験談だけでなく、より具体的な「怖い話」として伝わる逸話も存在します。これらは、恐山が持つ霊的な側面を象徴しているのかもしれません。
一つは、恐山の入り口にある「三途の川」にまつわる話です。ここには、亡くなった人があの世へ渡る前に衣類を剥ぎ取る「奪衣婆(だつえば)」という鬼の像があり、その恐ろしい姿が訪れる人に強烈な印象を与えます。
この場所の不気味な雰囲気や、おどろおどろしい天候と相まって、心理的な恐怖を感じる人は少なくないようです。
また、特に有名なのが、お盆の時期にまつわる話です。お盆は地獄の釜の蓋が開く日とされ、この世とあの世が繋がりやすい時期だと考えられています。
ある方が、まさにお盆の時期に恐山を訪れ、敷地内の温泉に立ち寄ったところ、その翌日から不思議な体調不良に見舞われたという話は前述の通りです。
その方の話では、お盆が終わる日の朝、意識がはっきりしていく中で、何人かの楽しそうな笑い声と去っていく足音が聞こえたそうです。
こうした体験から、お盆の時期に不用意に水辺に近づいたり、軽い気持ちで訪れたりすると、この世に戻ってきた霊を自宅まで連れて帰ってしまう可能性がある、という怖い話が生まれたと考えられます。
心霊写真や心霊現象は起きるのか
恐山と聞くと、心霊写真や心霊現象といった言葉を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。実際に、そのような現象が起きるのかどうかは、非常に気になるところですよね。
まず、恐山は霊的なエネルギーが非常に強い場所とされており、特に霊感が強い人はその影響を受けやすいと言われています。
普通の人には何も感じられない場所でも、敏感な方は亡くなった人の存在を強く感じてしまい、体調を崩したり、精神的に不安定になったりする可能性があるようです。
このような感受性の高い方が、通常では説明のつかない現象を「心霊現象」として捉えることはあるかもしれません。
写真に関しても同様のことが考えられます。
火山性ガスが噴出する独特の地形や、光の加減、水面に映る影などが、偶然にも人の顔や姿のように見えることがあります。
これらが、心霊写真ではないかと噂される原因の一つになっているようです。
ただし、恐山では霊的な意味合いや神聖さを尊重するため、一部の場所で写真撮影が禁止されています。
これは、むやみな撮影が故人の魂を敬う行為に反するという考え方に基づいています。
心霊現象が起きるかどうかを確かめるような目的で訪れるのではなく、あくまでも死者を敬う心を持って参拝することが大切です。
恐山へ行かない方がいい?訪問前の注意点


- 恐山へ行ってみた人の様々な声
- やってはいけない!石を持ち帰る行為
- イタコの口寄せや料金について
- お守りはやばい?その効果と選び方
- 恐山に行った後に気をつけるべきこと
- 結論:恐山に行かない方がいい人の特徴
恐山へ行ってみた人の様々な声
実際に恐山を訪れた人たちの感想は、実は一つではありません。怖い場所、神聖な場所というイメージが強い一方で、全く異なる印象を持つ人もいるんです。
例えば、「観光気分で行ったけれど、特に何も怖いことはなく、雄大な自然を楽しめた」という声は意外と多く聞かれます。
バスツアーなども催行されており、多くの観光客が訪れる場所でもあるため、過度に怖がる必要はないと感じる方もいらっしゃるようです。
中には「ひやかし半分で行ったが、その後20年間何も起きていない」と断言する声さえあります。
一方で、「硫黄の匂いと荒涼とした風景が、本当に地獄のようでおどろおどろしい雰囲気だった」「霊感はないけれど、不気味で長くはいたくないと感じた」という感想も少なくありません。
特に風の強い日には、たくさんの風車が一斉に回る音や、吹き付ける風の音に恐怖を感じたという方もいます。
このように、恐山で何を感じるかは、その人の感受性や訪れた日の天候、そしてどのような心持ちで訪れたかによって大きく変わるようです。
良いパワースポットだと感じる人もいれば、ただただ怖い場所だと感じる人もいる、それが恐山の多面的な姿なのかもしれませんね。
やってはいけない!石を持ち帰る行為


恐山を訪れる際に、絶対に守らなければならない大切なルールがいくつかあります。
その中でも特に厳しく言われているのが、境内の石や風車などを持ち帰らない、ということです。
前述の通り、境内に積まれている石や立てられている風車は、亡くなった方、特に幼くして亡くなった子供たちを供養するためにお供えされたものです。
一つひとつに遺族の深い祈りや想いが込められています。
これらを興味本位で持ち帰る行為は、故人と遺族の気持ちを踏みにじる、非常に無礼なことだとされています。
霊的なトラブルを招く可能性があるとも言われており、絶対にやめましょう。
その他にも、注意すべき点がいくつかあります。
やってはいけないことリスト
- ゴミのポイ捨て: 神聖な場所を汚す行為はマナー違反であり、不敬と見なされます。ゴミは必ず持ち帰りましょう。
- 宇曽利湖の水に触れる: 湖の水は世界有数の強酸性で、肌に触れると炎症を起こす危険があります。見た目は美しいですが、絶対に触らないでください。
- 火の取り扱いに注意: 境内は火山性ガスが噴出している場所があります。タバコや線香、ろうそくの火が引火する危険があるため、指定された場所以外での火の使用は厳禁です。
- 閉山時期の訪問: 恐山は冬季(例年11月~4月)は雪のため閉山し、立ち入ることができません。安全のため、必ず開山期間中に訪れる計画を立てましょう。
これらのルールを守り、敬意を持って行動することが、何よりも大切です。
イタコの口寄せや料金について


恐山と聞いて「イタコ」を連想する方も多いのではないでしょうか。
イタコとは、亡くなった方の魂を自らの体に降ろし、その言葉を伝える「口寄せ」を行う巫女のことです。
会えなくなってしまった大切な人ともう一度話したいと願い、全国から多くの人がイタコの口寄せを求めて恐山を訪れます。
このイタコの口寄せが体験できるのは、主に毎年7月20日から24日にかけて行われる「恐山大祭」と、10月の連休を中心に行われる「恐山秋詣り」の期間中です。
期間中は、境内にイタコが常駐し、希望者のために口寄せを行ってくれます。
ただし、この期間中は大変な混雑が予想されます。
待ち時間が数時間に及ぶことも珍しくなく、早朝から並ばないと受付が終了してしまうこともあるようです。
このため、遠方から訪れる場合は、周辺に宿泊して早朝から並ぶ準備をしておくと良いかもしれません。
料金については、定額が決まっているわけではなく、お気持ち(お布施)としてお渡しするのが一般的とされていますが、具体的な金額については事前に情報を確認することをおすすめします。
最近では、旅行会社が企画するツアーの中に「イタコの口寄せ体験」が含まれているものもありますので、確実に体験したい方はそうしたツアーを利用するのも一つの方法ですね。
お守りはやばい?その効果と選び方


「恐山のお守りはやばい」という少し怖い言葉が検索されていることがありますが、これは恐山が持つ霊的なイメージから生まれた噂のようです。
実際には、恐山のお守りは、参拝者を守るための強力なご利益があるとされています。
恐山は地獄と極楽が共存する場所であり、ここで一度死を経験し、新しく生まれ変わるという意味合いを持つパワースポットでもあります。
そのため、恐山で授与されるお守りには、厄除けや浄化、そして新しい一歩を踏み出すための後押しをしてくれる効果が期待できると言われています。
やばいどころか、むしろ強い守護の力が宿っていると考えられているのです。
また、恐山は自然の五つの要素(地・水・火・風・空)のうち「風」の属性を持つパワースポットとされています。
もし、あなたがご自身の属性と相性の良いパワーストーンなどをお持ちであれば、それを身につけて参拝するのもおすすめです。
石が恐山の清らかなエネルギーを吸収し、参拝後もあなたを守ってくれる助けになるかもしれません。
湧き水が飲める場所があれば、そこでパワーストーンを清めるのも良いとされています。お守りやパワーストーンを正しく活用し、恐山の良いエネルギーをいただいてみてはいかがでしょうか。


恐山に行った後に気をつけるべきこと


無事に恐山の参拝を終えた後にも、いくつか心に留めておくと良いとされることがあります。
これは、恐山でいただいた良いエネルギーを保ち、不要なものを持ち帰らないようにするための、ちょっとした作法のようなものです。
特に有名なのが、宇曽利湖で浄化を行った後の行動です。宇曽利湖は、断ち切りたいことや捨てたいものを浄化してくれる場所と言われています。
湖畔で静かに水面を眺め、心の中にあるネガティブな感情や断ち切りたい縁などを手放すイメージをします。
そして、心がすっきりしたら感謝の気持ちを込めて手を合わせるのですが、大切なのはその後です。
湖に背を向けたら、決して振り返ってはいけない、と言われています。
これは、せっかく湖に置いてきた断ち切りたいものを、振り返ることで再び拾い上げてしまう、という考え方に基づいています。
浄化を終えたら、前だけを向いて進むことが大切なのです。
また、参拝後に原因不明の体調不良などを感じた場合は、過度に恐山のせいだと不安になるのではなく、まずはゆっくりと休養をとりましょう。
多くの場合、慣れない場所への長距離移動や、独特の雰囲気による精神的な疲れが原因である可能性も考えられます。
それでも不安が続くようであれば、信頼できる神社やお寺で相談してみるのも一つの方法かもしれません。
結論:恐山に行かない方がいい人の特徴
これまで見てきたように、恐山は誰もが気軽に訪れて良い場所というわけではなく、特定の状況にある方は訪問を控えた方が良いとされています。
この記事の締めくくりとして、どのような方が「行かない方がいい」とされるのか、その特徴を具体的にまとめました。ご自身や同行者の方が当てはまらないか、訪れる前に一度確認してみてください。
注意が必要な方のタイプ | その具体的な理由 |
体調が優れない方 | 境内は火山性ガスが噴出しており、体力が落ちていると頭痛などを引き起こす可能性があります。特に高齢の方やお子さんは注意が必要です。 |
精神的に不安定な方 | ネガティブな思いを抱えていると、同じような波長を持つ魂を引き寄せ、さらに精神的なダメージを負う可能性があります。 |
軽はずみな気持ちの方 | 遊びや心霊スポット巡りのような感覚で訪れると、悪いものを引き寄せやすいと言われています。死者への敬意が不可欠です。 |
霊感が強すぎる方 | 他の人には感じられない霊的なエネルギーを過剰に受け取ってしまい、心身に不調をきたす恐れがあります。 |
以上の点を踏まえ、恐山訪問を避けるべき方の特徴を以下にリストアップします。
- 体調が万全でない方や体力に自信のない方
- 精神的に弱っていたり、強いストレスを抱えていたりする方
- 「怖いもの見たさ」や単なる観光気分で訪れようとしている方
- 死者や神聖な場所への敬意を払えない方
- 霊感が非常に強く、霊的な影響を受けやすい自覚がある方
- パワースポットとしての相性が良くない属性(火・空属性)の方
- 硫黄の匂いに極端に弱い、またはアレルギーがある方
- ペットを連れての旅行を計画している方(ペットの入山は推奨されません)
- 境内でのルールやマナーを守る意思がない方
- 供養の品である石や風車を持ち帰ろうと考えている方
- ゴミのポイ捨てなど、環境を汚すことに抵抗がない方
- 撮影禁止の場所でも写真を撮ろうとする方
- 閉山期間中に無理な訪問を計画している方
- 宇曽利湖の強酸性の水に触れるなどの危険な行為をしそうな方
- 火の取り扱いに関する注意を守れない方
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