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ひっつみとすいとんの違いは?作り方やレシピを徹底比較

筆者

寒い日に食べたくなる、温かい汁物料理。

中でも、小麦粉を使った「ひっつみ」と「すいとん」は、どこか懐かしい味わいがしますよね。

でも、この二つの料理、何が違うのか具体的に説明できる方は少ないかもしれません。

実は、岩手の郷土料理であるひっつみには、その特徴や作り方に独特の文化が根付いているのです。

この記事では、ひっつみの作り方や美味しいひっつみ汁のレシピはもちろん、基本的な作り方で使われる小麦粉の扱い方から、全国的に知られるすいとんのレシピとの違いまで、詳しく解説していきます。

さらに、よく似た料理である「はっと」との間にあるひっつみとはっとの違いや、「ほうとう」とのひっつみとほうとうの違いにも触れていきます。

また、青森でも親しまれているひっつみ汁の魅力にも迫りますので、ぜひ最後までご覧ください。

筆者

この記事を読み終える頃には、あなたはもう「ひっつみ・すいとん博士」になっているはずですよ。

この記事を読むとわかること
  • ひっつみとすいとんの生地の作り方や食感の根本的な違い
  • それぞれの料理の歴史的背景や食べられている地域
  • 「はっと」や「ほうとう」といった類似料理との明確な差
  • 家庭で手軽に作れるひっつみ汁とすいとんのレシピ
この記事を書いた人
筆者

こんにちは。hanaです。

職業は会社員で、日々の忙しさに追われながらも、旅行が大好きで週末の小旅行や長期休暇にはよく旅に出かけています。

がっかりした旅行体験や各国に行った時の生の経験談をお伝えすることで、自分にしかできない価値提供ができたらいいなと思います。

重要な情報については国交相総務省のHPを参考にすることで正確な情報発信を心がけています。

目次

ひっつみとすいとんの基本的な違いを解説

ひっつみとすいとんの基本的な違いを解説
  • 岩手県の郷土料理ひっつみの特徴
  • すいとんとの作り方の違いとは?
  • 本格的なひっつみの作り方を解説
  • 基本の作り方は小麦粉と水だけ
  • 家庭でできる簡単なすいとんのレシピ
  • 美味しいひっつみ汁のレシピを紹介

岩手県の郷土料理ひっつみの特徴

皆さんは「ひっつみ」という料理をご存知でしょうか。これは、岩手県の北部を中心に古くから伝わる、心も体も温まる郷土料理のことです。

その名前の由来はとてもユニークで、小麦粉を練って作った生地の塊から、手で「ひっつまんで(引きちぎって)」鍋に入れる調理法から来ていると言われています。まさに、料理の動作がそのまま名前になった、面白い例ですね。

ひっつみの最も大きな特徴は、なんといってもその食感にあります。しっかりと時間をかけて練り、寝かせた生地を薄くのばしてちぎるため、ワンタンの皮や餃子の皮にも似た、つるりとしていてコシのある歯ごたえが生まれるのです。

汁の味付けは醤油ベースが基本で、具材には鶏肉やごぼう、にんじん、きのこ類などがたっぷり入ります。

これらの具材から出た旨味を生地がたっぷりと吸い込み、噛むほどに味わいが深まるのが魅力。

厳しい冬の寒さや、かつての米不足を乗り越えるための知恵から生まれた、岩手の人々の生活に深く根付いたソウルフードと言えるでしょう。

すいとんとの作り方の違いとは?

すいとんとの作り方の違いとは?

ひっつみとすいとんは、どちらも小麦粉を使った汁物料理ですが、その作り方には明確な違いがあります。この違いが、それぞれの個性的な食感を生み出しているのですね。

最も大きな違いは、生地の水分量と作り方にあります。 ひっつみは、小麦粉に少しずつ水を加えながら、耳たぶくらいの硬さになるまでしっかりと30分ほど練り上げます。

そして、その生地をラップなどに包み、数時間、長い場合は一晩寝かせるのです。

この「練る」と「寝かせる」工程が、ひっつみ独特の強いコシと、つるりとした滑らかな食感の鍵となります。

一方、すいとんは、小麦粉に比較的多めの水を加えて、スプーンで混ぜるだけで作れるような、どろりとした緩い生地が基本です。そのため、練ったり寝かせたりする時間はほとんど必要ありません。

この緩い生地をスプーンですくって熱い汁に落としていくため、出来上がりはふんわり、もっちりとした団子状になります。

要するに、手間ひまをかけてコシを出すのが「ひっつみ」、手軽に作れて柔らかい食感なのが「すいとん」ということです。

どちらが良いというわけではなく、それぞれの良さがあるのですね。

比較項目ひっつみすいとん
生地の硬さ耳たぶくらい(水分量が少なく、硬め)どろりとしている(水分量が多く、柔らかめ)
主な作り方①しっかり練る
②長時間寝かせる
③手で薄くのばしながらちぎる
①水と混ぜる
②スプーンですくって汁に落とす
食感つるつる、もちもちでコシが強いふわふわ、もっちりとして柔らかい
形状薄く平たい、ワンタンの皮のような形不定形な団子状

本格的なひっつみの作り方を解説

ここでは、ご家庭でも楽しめる、本格的なひっつみの作り方をご紹介します。少し時間はかかりますが、その分、お店のような美味しいひっつみが出来上がりますよ。

生地の準備(2~3人分)

  • 中力粉(または薄力粉と強力粉を半々):200g
  • 塩:少々
  • ぬるま湯:90~100ml

まず、ボウルに粉類と塩を入れて軽く混ぜ合わせます。次に、ぬるま湯を少しずつ加えながら、菜箸などで混ぜてそぼろ状にしましょう。全体がまとまってきたら、手で力強くこねていきます。表面がなめらかになるまで、約15~20分ほどこね続けるのがポイントです。

生地がまとまったら、濡らして固く絞った布巾やラップで包み、常温で最低でも1~2時間は寝かせます。時間があれば、4時間以上寝かせると、より一層コシが出て美味しくなりますよ。

ひっつみ汁の調理

生地を寝かせている間に、汁の準備を進めます。鶏肉、ごぼう、にんじん、しめじ、長ねぎなど、お好みの具材を食べやすい大きさに切っておきましょう。

鍋にごま油を熱し、鶏肉とごぼうを炒めます。香りが出てきたら、だし汁を加えて煮立たせ、にんじんやきのこ類を加えてください。具材が柔らかくなるまで煮込んだら、醤油、みりん、酒などで味を調えます。

仕上げ

いよいよ、ひっつみ生地の投入です。寝かせておいた生地を、手で薄く薄くのばしながら、一口大にちぎって鍋に入れていきましょう。このとき、生地がくっつかないように、少しずつ間隔をあけて入れるのがコツです。

全ての生地を入れ終えたら、2~3分ほど煮込みます。生地が半透明になり、ぷかっと浮き上がってきたら火が通った合図。最後に長ねぎを散らして、さっと火を通せば完成です。

基本の作り方は小麦粉と水だけ

ひっつみやすとんの生地の基本的な材料は、驚くほどシンプル。基本的には小麦粉と水、そしてほんの少しの塩だけで作ることができます。

この手軽さが、昔から家庭料理として親しまれてきた理由の一つかもしれませんね。特別な材料を買いに行かなくても、家にあるもので「今日の夕食はひっつみにしようか」と思い立てるのが魅力です。

小麦粉の種類によって、食感に違いが出ます。 一般的に、中力粉を使うと、程よい弾力と滑らかさが出てバランスが良いとされています。

もし中力粉がなければ、強力粉と薄力粉を1対1の割合で混ぜることでも代用が可能です。強力粉の割合を増やすとコシが強くもちもちに、薄力粉の割合を増やすと柔らかくふんわりとした食感になりますよ。

また、ひっつみを作る際には、生地を寝かせる工程がとても大切になります。これは、小麦粉に含まれる「グルテン」というタンパク質が、水分と結びついて網目状の構造を作るのを待つためです。

このグルテンの働きによって、あの独特のコシが生まれるのです。逆に、すいとんの場合はこの工程を省くため、グルテンの形成が最小限に抑えられ、柔らかい食感に仕上がるというわけですね。

家庭でできる簡単なすいとんのレシピ

ひっつみよりも手軽に、思い立ったらすぐに作れるのが「すいとん」のいいところです。忙しい日や、ちょっと小腹が空いたときにもぴったりの、簡単レシピをご紹介しますね。

簡単すいとん生地(2~3人分)

  • 薄力粉:100g
  • 片栗粉:大さじ1
  • 水:80~90ml

ボウルに薄力粉と片栗粉を入れて混ぜ合わせます。片栗粉を加えることで、つるんとした食感がプラスされますよ。水を少しずつ加えながら、スプーンで粉っぽさがなくなるまで混ぜるだけで生地は完成です。ひっつみのように、力強くこねる必要は全くありません。

すいとん汁の調理

すいとん汁の基本は、豚肉と野菜たっぷりの味噌味や醤油味が定番です。 鍋にだし汁を沸かし、豚バラ肉や、大根、にんじん、白菜、長ねぎ、きのこなど、お好みの具材を入れて煮込みます。アクを取りながら、具材が柔らかくなるまで煮ましょう。

具材に火が通ったら、味噌や醤油、みりんなどで味を調えます。

仕上げ

汁が煮立っているところに、用意しておいた生地をスプーンで一口大にすくって、落とし入れていきます。生地が鍋の底にくっつかないように、火加減は中火くらいがおすすめです。

生地が浮き上がってきて、中心まで火が通ったら(大体3~4分が目安です)、出来上がり。お椀に盛り付けて、お好みで七味唐辛子などをふりかけてお召し上がりください。調理時間も短く、心も体も温まる一品です。

美味しいひっつみ汁のレシピを紹介

美味しいひっつみ汁のレシピを紹介

前述の通り、ひっつみ汁は岩手の郷土料理ですが、家庭ごとに少しずつ具材や味が違うのも魅力の一つです。ここでは、基本の醤油味をベースにした、野菜の旨みがたっぷり溶け込んだ美味しいレシピを改めてご紹介しますね。

材料(3~4人分)

  • ひっつみ生地:上記の「本格的なひっつみの作り方」で準備したもの
  • 鶏もも肉:1枚
  • ごぼう:1/2本
  • にんじん:1/2本
  • しめじや舞茸などのきのこ類:1パック
  • 長ねぎ:1/2本
  • だし汁:1000ml
  • 醤油:大さじ4
  • みりん:大さじ2
  • 酒:大さじ1
  • 塩:少々
  • ごま油:少々

作り方のポイント

  1. 下ごしらえが美味しさの鍵 ごぼうはささがきにして水にさらし、アクを抜いておきましょう。こうすることで、土臭さが抜けて風味が良くなります。鶏肉は余分な脂肪を取り除き、一口大に切っておくと、澄んだ美味しい出汁が出ます。
  2. 香りを引き出す 鍋にごま油を熱し、鶏肉の皮目を下にして焼き付けます。焼き色がついたら、ささがきごぼうを加えて炒め合わせることで、香ばしさがプラスされて汁全体の風味が格段にアップしますよ。
  3. 煮込む順番 だし汁を加えたら、まずはにんじんなど火の通りにくい根菜から煮込みます。きのこ類は旨みが出やすいので、途中で加えるのがおすすめです。
  4. ひっつみを入れるタイミング 全ての具材に火が通り、味が調ったら、いよいよ主役のひっつみを投入します。生地をなるべく薄くのばしながらちぎり入れるのが、つるつるとした食感を楽しむための最大のポイントです。

全ての生地を入れ、2~3分煮込んで火が通ったら、最後に斜め切りにした長ねぎを加えて完成です。野菜や鶏肉の旨みを吸ったひっつみは、格別の味わいですよ。

ひっつみとすいとんの違いと類似料理を比較

ひっつみとすいとんの違いと類似料理を比較
  • ひっつみとはっとの違いは形状
  • ひっつみとほうとうの違いも解説
  • ひっつみ汁は青森でも食べられる?
  • 総括:ひっつみとすいとんの違いを再確認

ひっつみとはっとの違いは形状

ひっつみとよく似た東北地方の郷土料理に「はっと」があります。

これは主に宮城県や岩手県南部で食べられている料理で、小麦粉を練って作る点はひっつみと共通しています。では、どこが違うのでしょうか。

最大の違いは、その形状と、料理としての指す範囲にあります。

ひっつみは、前述の通り、手で「ひっつまんで」ちぎった、やや厚みのあるワンタンのような形をしています。そして「ひっつみ」という言葉は、基本的に醤油ベースの汁物料理全体を指すことが多いです。

一方、「はっと」は、生地を麺棒などで紙のように薄くのばしてから、四角やひし形に切って茹でるのが特徴です。

そのため、ひっつみよりもさらに薄く、滑らかな食感が楽しめます。また、「はっと」という言葉は、小麦粉を練って作った生地そのものを指すことが多く、食べ方のバリエーションが非常に豊かなのです。

例えば、汁物にした「はっと汁」はもちろんのこと、茹でたはっとに、すりつぶした枝豆と砂糖を和えた「ずんだはっと」や、甘い小豆あんと絡めた「小豆ばっと」のように、おやつのような食べ方も親しまれています。

あまりの美味しさに、藩主が「百姓は米作りがおろそかになるから、食べることを御法度(ごはっと)にする」と言ったことが名前の由来、という説もあるほどです。

ひっつみとほうとうの違いも解説

ひっつみとほうとうの違いも解説

ひっつみと比較されることのある料理として、山梨県の郷土料理「ほうとう」も挙げられます。どちらも小麦粉を練ったものを野菜と一緒に煮込む料理ですが、こちらも明確な違いがあります。

一番の違いは、麺の形状と調理法です。

ひっつみは、手で不規則にちぎって作りますが、ほうとうは、練った生地を麺棒で平たくのばし、包丁で幅広の麺状に切るのが一般的です。きしめんよりもさらに幅が広く、厚みのある平打ち麺をイメージすると分かりやすいかもしれません。

また、調理法にも特徴があります。ほうとうは、打ち粉がついた生の麺を、下茹でせずにそのまま野菜たっぷりの汁に入れて煮込むのが伝統的な作り方です。

このため、麺から溶け出したでんぷんによって、汁がとろりと濃厚に仕上がります。

味付けはかぼちゃを入れた味噌ベースが定番で、このとろみのある汁と、煮込まれて柔らかくなった麺、そして野菜の甘みが一体となった、独特の美味しさが生まれるのです。

ひっつみは醤油ベースのすっきりとした汁でつるりとした食感を楽しむのに対し、ほうとうは味噌ベースのとろりとした汁で麺と具材の一体感を味わう料理、と考えると、その違いがよく分かりますね。

ひっつみ汁は青森でも食べられる?

岩手県の郷土料理として知られるひっつみですが、実は県境を越えて、青森県の一部地域でも古くから親しまれています

特に、岩手県に隣接する青森県の南部地方(八戸市や三戸郡など)では、ひっつみは非常にポピュラーな家庭料理です。

この地域は、かつて岩手県北部と同じ「南部藩」に属していた歴史的背景があり、食文化にも多くの共通点が見られるのです。

そのため、青森県南部で「ひっつみ」と言えば、多くの人が岩手のものと同じように、小麦粉を練ってちぎったものを具だくさんの醤油味の汁で煮込んだ料理を思い浮かべます。

呼び名も「ひっつみ」のほか、地域によっては「とってなげ」など、調理の動作に由来する方言で呼ばれることもあります。

ただし、家庭によっては出汁に煮干しを強く効かせたり、具材に特産のせんべい汁用のせんべいを入れたりと、地域ならではのアレンジが加えられることもあるようです。

このように、基本的な作り方は共有しつつも、それぞれの土地の産物や好みに合わせて少しずつ変化しているのが、郷土料理の面白いところですね。

もし青森県南部を訪れる機会があれば、ぜひ地元のひっつみを味わってみてはいかがでしょうか。

総括:ひっつみとすいとんの違いを再確認

この記事では、ひっつみとすいとんの違いを中心に、類似料理やレシピについて詳しく解説してきました。最後に、今回の重要なポイントをまとめておさらいしましょう。

  • ひっつみは岩手県を中心とした郷土料理
  • すいとんは全国的に知られる小麦粉料理の総称
  • 名前の由来はひっつみが「ひっつまむ」という動作から来ている
  • 最も大きな違いは生地の作り方と水分量にある
  • ひっつみはしっかり練って長時間寝かせ、強いコシを出す
  • すいとんは混ぜるだけで手軽に作れ、食感は柔らかい
  • ひっつみは手で薄くのばしながらちぎって鍋に入れる
  • すいとんはスプーンで緩い生地をすくって落とし入れる
  • ひっつみの食感はつるつる、もちもちとしている
  • すいとんの食感はふわふわ、もっちりとしている
  • はっとはひっつみより薄くのばし、汁物以外の食べ方も多い
  • ほうとうは包丁で切った幅広の麺で、味噌味で煮込むのが特徴
  • ひっつみは歴史的背景から青森県南部でも食べられている
  • 小麦粉の種類を変えることで食感を調整できる
  • どちらの料理も家庭にあるシンプルな材料で手軽に作れる
筆者

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