台湾旅行を計画しているとき、きらびやかな夜市や美味しそうな小籠包を思い浮かべてワクワクしますよね。
ただ、その一方で「言葉の壁は大丈夫かな…?」という不安がよぎる方も多いのではないでしょうか。
特に、台湾旅行で日本語しか話せない場合、知恵袋などで情報を集めていると、「街中の看板の漢字が日本語と似てるから平気だよ」という声もあれば、「現地の店やホテルでの細かいやり取りはどうするの?」といった新たな疑問も生まれてくるものです。
また、そもそも、なぜ台湾では比較的、日本語が通じると言われるのか、その割合はどのくらいなのか気になりますし、ごく稀なケースとして過去に「日本語を話すな」と言われた人がいるという話を聞いて、少し心配になっているかもしれません。
この記事では、そんなあなたの不安や疑問に一つひとつお答えしていきます。台湾で日本語がどれくらい通じるのか、その背景から具体的な対策まで、分かりやすく解説します。

素敵な台湾旅行にするために、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
- 台湾で日本語が通じると言われる歴史的・文化的な理由
- 日本語と英語のどちらが、どのような場面で役立つか
- 言葉に不安がある場合の具体的なコミュニケーション術と対策
- 安心して宿泊できる日本語対応ホテルの特徴
台湾で日本語が通じるのはなぜ?歴史と文化背景


- なぜ多くの台湾人が日本語を理解できるのか
- 日本語が話せる人の割合と話せる世代
- 日本語と台湾の言葉が似てるという噂は本当?
- 街中の看板を見れば納得!漢字の共通点
- 「日本語を話すな」事件の真相とは?
なぜ多くの台湾人が日本語を理解できるのか


台湾で日本語が通じる背景には、歴史的な結びつきと現代の文化交流が深く関係しています。
大きな理由の一つは、1895年から1945年までの約50年間、台湾が日本の統治下にあったことです。この時代に日本語教育が広く行われたため、特に高齢の世代には日本語を流暢に話せる方々が多くいらっしゃいます。当時、日本の技術者であった八田與一が大規模なダムを建設するなど、台湾のインフラ整備に貢献した歴史もあり、この時代を肯定的に捉える声も少なくありません。
また、戦後に台湾を統治した国民党の政策など、複雑な歴史を経て、結果として日本統治時代を懐かしむ感情や、日本に対する親近感が育まれた側面もあります。
そして現代では、日本のドラマやアニメ、音楽といったポップカルチャーが台湾の若者たちの間で大変な人気を集めています。これが、若い世代が自主的に日本語を学ぶ大きな動機付けとなっており、独学や学習塾で日本語を習得した人々が数多くいるのです。これらの理由から、台湾では世代を問わず日本語に触れる機会が多く、理解できる人が多いと考えられます。
日本語が話せる人の割合と話せる世代


台湾で日本語を話せる人の正確な割合を示す公式な統計データは多くありませんが、世代によってその背景や能力に特徴が見られます。
まず、80代以上のご高齢の方々の中には、日本統治時代に教育を受けているため、ネイティブに近いレベルで日本語を話せる方がいらっしゃいます。旅行中に思いがけず、流暢な日本語で話しかけられて驚いたという体験談も少なくありません。
一方で、若い世代、特に10代から30代の人々は、学校教育で第二外国語として日本語を選択したり、日本の文化が好きで個人的に学んだりしているケースがほとんどです。そのため、流暢な会話は難しくても、基本的な挨拶や単語を知っていたり、簡単な日本語を聞き取れたりする人が多いようです。
このように、日本語を「話せる」と言っても、世代によってそのレベルは様々です。しかし、何らかの形で日本語に触れた経験のある人の割合は他の国と比べても高く、これが日本人旅行者にとっての安心感につながっています。
日本語と台湾の言葉が似てるという噂は本当?


日本語と台湾で話される言葉(中国語や台湾語)が、文法的に似ているわけではありません。ただ、日本語由来の言葉が数多く台湾の言葉の中に溶け込んでいるのは事実です。
これは、主に日本統治時代に日本語が広く使われていた影響によるものです。当時使われていた多くの日本語の単語が、台湾の人々の日常会話の中に残り、現在では台湾語の一部として定着しています。
例えば、以下のような言葉が挙げられます。
日本語 | 台湾で使われる言葉(台湾語の読み方など) |
病院 | 病院(pēⁿ-īⁿ) |
弁当 | 便當(piān-tong) |
お父さん | 多桑(tò-sàng) |
お母さん | 卡桑(khà-sàng) |
野球 | 野球(iá-kiû) |
このように、発音が日本語と非常に似ているため、日本人にも聞き取りやすい単語がたくさんあります。タクシーを「運將(ùn-chiàng)」と呼ぶことがありますが、これも日本語の「運転手さん」が由来と言われています。こうした言葉の存在が、「台湾の言葉は日本語と似てる」と感じさせる一因なのかもしれませんね。
街中の看板を見れば納得!漢字の共通点


台湾の街を歩いていると、言葉がわからなくても何となく意味が理解できる場面がたくさんあります。その最大の理由は、使われている漢字にあります。
台湾の公用語は中国語で、文字は「繁体字(はんたいじ)」と呼ばれる、日本の旧字体に近い画数の多い漢字が使われています。これは、中国本土で使われる簡略化された「簡体字」とは異なり、多くの漢字が日本人にも馴染み深い形をしています。
例えば、「台北車站」という看板を見れば、それが「台北駅」であることは容易に想像できますし、「洗手間」がトイレを意味することも、なんとなく推測できるのではないでしょうか。
ただし、注意が必要な点もあります。同じ漢字を使っていても、日本と台湾では意味が全く異なる単語もあるのです。代表的な例として、「湯」は日本語ではお風呂を指しますが、台湾では「スープ」を意味します。また、「手紙」は日本語ではレターですが、台湾では「トイレットペーパー」を指します。
このように、全ての漢字が同じ意味ではないという点は覚えておくと、勘違いによる失敗を防ぐことができます。とはいえ、多くの場面で漢字が理解の手助けになることは間違いありません。
「日本語を話すな」事件の真相とは?


過去に台湾の飲食店で、日本人客が「日本語を話すな!」と怒鳴られたという事件がインターネット上で話題になったことがあります。これだけ聞くと、台湾旅行に不安を感じてしまうかもしれませんね。
しかし、この出来事は非常に特殊で、例外的なケースだと理解することが大切です。この事件が報道された際、台湾のインターネットユーザーの多くからは、怒鳴った女性に対する批判的なコメントが殺到しました。「台湾は中国ではない」「個人の言動が台湾全体の意見だと思わないでほしい」といった声が多数寄せられたのです。
この反応からも分かるように、台湾社会は全体として非常に親日的であり、多様な文化に対して寛容です。むしろ、日本語を学んでいる現地の若者から、会話の練習のために話しかけられるといった、心温まる交流の機会の方が多いと考えられます。
したがって、この一件をもって「台湾では日本語を話してはいけないのでは」と心配する必要は全くありません。これは台湾の一般的な姿を代表するものではなく、旅行者が過度に気にするべきことではないと言えます。
台湾で日本語は通じる?【場面別】実情と対策


- Yahoo!知恵袋にみるリアルな体験談
- 日本語しか話せない台湾旅行でのポイント
- 飲食店やローカルな店でのコミュニケーション術
- 日本語が通じやすいホテルの特徴と選び方
- 台湾で日本語が通じるか不安な方へのまとめ
Yahoo!知恵袋にみるリアルな体験談


Yahoo!知恵袋などのQ&Aサイトを見ると、台湾旅行における言葉の不安に関する質問と、それに対する数多くの実体験に基づいた回答が見つかります。
「日本語しか話せませんが、個人旅行は無謀でしょうか?」といった質問に対して、ほとんどの回答者は「全く問題ない」「むしろ個人旅行の方が楽しめる」と背中を押しています。多くの人が、ツアーを利用しなくても、航空券とホテルを自分で手配して十分に旅行を楽しめたと報告しているのです。
具体的な体験談としては、「タクシーではスマートフォンの地図や、行き先を書いたメモを見せれば大丈夫だった」「飲食店の店員さんが片言の日本語で一生懸命対応してくれた」「市場のおばあさんとジェスチャーで会話して買い物ができた」といった、心温まるエピソードが数多く寄せられています。
これらのリアルな声は、台湾の人々の親切さや、言葉の壁を越えようとする姿勢を物語っています。もちろん、準備は必要ですが、言葉の不安だけで台湾旅行を諦める必要はまったくないことが、これらの体験談からうかがえます。
日本語しか話せない台湾旅行でのポイント


台湾旅行で日本語しか話せない場合でも、いくつかのポイントを押さえておけば、より安心して快適に過ごすことができます。
準備しておくと心強い3つのアイテム
- 翻訳アプリ現代の旅行では欠かせないツールです。Google翻訳などのアプリをスマートフォンにインストールしておきましょう。文字入力だけでなく、音声で話したことを翻訳したり、カメラでメニューや看板の文字を写して翻訳したりする機能もあり、非常に役立ちます。
- 筆談用のメモ帳とペン前述の通り、台湾では漢字での筆談が有効です。アプリが使いにくい場面や、スマートフォンの充電が切れた場合に備えて、小さなメモ帳とペンをカバンに入れておくと安心感が違います。
- Wi-FiルーターまたはSIMカード翻訳アプリをスムーズに使うためには、インターネット接続が不可欠です。日本から海外用のWi-Fiルーターをレンタルしていくか、現地の空港で旅行者向けのSIMカードを購入するなど、通信手段を確保しておきましょう。
これらの準備に加えて、「ありがとう(謝謝/シェイシェイ)」や「すみません(不好意思/ブーハオイース)」といった簡単な挨拶を覚えておくと、現地の人々とのコミュニケーションがより一層スムーズになりますよ。
飲食店やローカルな店でのコミュニケーション術


レストランや夜市の屋台など、美味しい台湾グルメを楽しむ場面では、簡単なコミュニケーションのコツを知っておくと便利です。
多くのお店では、メニューに料理の写真が載っていたり、漢字で料理名が書かれていたりします。言葉が通じなくても、メニューを指差しながら「這個(ジェガ)」と言うだけで、「これください」という意思が伝わります。これは非常に簡単で効果的な方法です。
また、注文したい個数を伝えるときは、指で数字を示すジェスチャーが世界共通で役立ちます。
もし、店員さんから中国語で何かを尋ねられて分からなかった場合は、慌てる必要はありません。首をかしげて困った表情をしたり、「我是日本人(ウォーシージーブンラン/私は日本人です)」と伝えたりすれば、相手も状況を察して、もっと分かりやすい方法で伝えようと工夫してくれることが多いです。
ローカルな雰囲気のお店であればあるほど、完璧な言葉よりも、にこやかな表情や感謝の気持ちを示す態度の方が、良いコミュニケーションにつながることもあります。どうぞ、あまり緊張せずに食事を楽しんでくださいね。
日本語が通じやすいホテルの特徴と選び方


旅行中の拠点となるホテルでは、安心してコミュニケーションを取りたいものですよね。台湾、特に台北市内には、日本語対応が非常に充実しているホテルがたくさんあります。
最も確実な選択肢は、日本の企業が運営する「日系ホテル」を選ぶことです。これらのホテルには、以下のような特徴があります。
- フロントに日本人スタッフが常駐している、または日本語が堪能な現地スタッフがいる。
- 日本語での問い合わせや予約、観光案内などのサービスがスムーズに受けられる。
- 客室の設備(洗い場付きのバスルームや温水洗浄便座など)が日本人向けに作られていることが多い。
具体的には、「ホテル・ロイヤル・ニッコー・タイペイ」「オークラプレステージ台北」「三井ガーデンホテル」といったホテルチェーンが挙げられます。
日系ホテルでなくても、Booking.comやAgodaといったホテル予約サイトで検索する際に、「日本語対応スタッフ」という条件で絞り込むことができます。口コミを参考にして、実際に宿泊した日本人の感想を確認するのも、良いホテルを見つけるための有効な手段です。
台湾で日本語が通じるか不安な方へのまとめ


最後に、この記事の要点をまとめました。台湾旅行の準備にお役立てくださいね。
- 台湾旅行は日本語しか話せなくても十分に楽しめる
- 歴史的な背景から台湾には親日的な人が多い
- 日本統治時代に教育を受けた高齢者には日本語が堪能な方もいる
- 若者世代は日本文化への関心から日本語を学ぶ人が多い
- 街の看板やメニューは繁体字で日本人にも意味を推測しやすい
- 言葉が通じない時は漢字での筆談がとても有効な手段になる
- 「弁当」や「病院」など日本語由来の言葉が台湾語にも残っている
- 場面によっては英語よりも日本語の方がコミュニケーションを取りやすい
- 翻訳アプリとオフラインでも使える筆談の準備がおすすめ
- 「謝謝(ありがとう)」などの簡単な挨拶を覚えておくと好印象
- 飲食店ではメニューの指差しとジェスチャーで注文できる
- 宿泊先は日本語対応が手厚い日系のホテルを選ぶと非常に安心
- ツアーでなくても航空券とホテルを個人で手配して旅行できる
- 台湾は治安が良く日本人観光客を歓迎する雰囲気がある
- 過去の稀なトラブル報道を過度に心配する必要はない
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